第5回 路上コンサート in 横浜


 それは夏合宿最終日のことだった。

 8月27日、夏合宿最終日午後9時半。西湖での夏合宿を終え、横浜に戻ってきたギタークラブ一行。バスを降りたところで解散。地下鉄で帰る人と別れ、横浜駅へ向かう相鉄組。その途中、西口前の路上で歌うストリートミュージシャンを横目に見ながら、誰かがつぶやいた。

 「こういう所で1回やってみたいな・・・」

 密かに同じことを考えていた僕は即座に賛成。すぐに、路上でのコンサート開催が決定となった。しかし、腹がへってはなんとやら、ということで、とりあえず、吉野屋へ。腹ごしらえを済ませた後、いよいよ西口へと向かった。

 メンバーは、ふぢわら、たいき、じゅんぺい、僕の4人。フォークギターを持った2人組から10メートル程のなるべく静かな所に陣取る。合宿の荷物を傍らに、座り込んでケースからギターを取り出す。そんなこちらの様子を、前のカップルと、隣のギターデュオが見ているのがわかる。うん、いい感じだ。路上でのコンサート開演。

  たいき「よっしゃ、行くぜ!ワン、ツー、スリー、フォー!」

 こんなかけ声で始まった1曲目は、ふぢわら、ゆーき、たいきによる、サンバースト三重奏。しかし、こちらの楽器は所詮クラシックギター。隣の二人の音がかろうじて聞こえるだけの音量しか出ない。精一杯右手に力を込めて弾き、弦がビビりまくる。それでも、演奏自体はなかなかの出来。3人の息もぴったり。絶対に合うはずがない、と思われた中間部分もうまく合った。これはすごい!

 しかし、ここで問題発生。今まで、休んでいた隣のギターデュオが、突然歌い出したのだ。ただでさえ聞こえづらいのに、ますます音が聞こえなくなる。くそー、あいつら絶対わざとだ(怒)。

 しかし、そんな陰湿なイジメ(?)にも負けず、サンバースト完奏。しかし、当然ながら、誰も聴いてない。そりゃそうか。

 

横浜駅西口で演奏する、ギター部員たち



 その後は、個人がバラバラに好きな曲を弾く。これでは、普段の練習と変わらない。そのまま、ダラダラと20分ほど路上で練習(?)する。そして、最後にもう一度サンバーストを3人でやって、路上コンサート終了。観客も拍手もなかったけれど、満足感に浸ることができた。そして、ギター部4人は意気揚揚と、帰路に着くのであった。

 コンサートを終えての感想。こういう所でやるのは、音が全然聞こえないが、けっこう楽しいものであることが判明。ぜひともまたやりたいねー。ただ、もう少し静かなところを探したいものだ。

 今回の一言。曲を覚えていなかったため、三重奏に参加できなかったじゅんぺい、引き上げる直前にぼそっと一言。

  じゅんぺい「あ〜あ、俺もサンバーストやっとけばよかった」





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